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10: 地獄の3丁目へようこそ(占いジプシー)

【占い師Aの場合】人生で、占いをしてもらったことは一度もなかった。自分の人生は、自分の手でコントロールしてきた。そういう自負も、少なからずあった。でも、今回ばかりは。私の経験値では、どうにも太刀打ちできなかった。人生初の占いは、電話占いだっ...
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9: 地獄の3丁目へようこそ(占いジプシー期)

【正体を明かせ!】退院して、解放的な気分でいられたのは、ほんの数日だけだった。理由はわからない。でも、胸の奥がずっとザワザワして、気持ちが追いつかない。……そうか。先生のことが、気になって仕方ないのか?寝ても覚めても、とは、まさにこのことだ...
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8: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【退院】一日おきの血液検査の結果が、待ち遠しくなっていた。白血球の数が正常値に戻れば、退院できる。このひとつだけを目標に、毎日をやり過ごしていた。その日も、朝いちで採血。数時間後、研修医が結果を手に、病室にやってきた。「白血球の数値、いいで...
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7: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【若いから】すべての抗がん剤投与を前に、重篤な副作用が出始め、薬剤の減量が検討された。「リカコさんには、最大量で投与していたのですが、少し、お薬の量を減らしますね」「……はい。お願いします」薬の量が減って、効果はどうなるのか。そんなことは、...
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6: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【入院生活】全6クール予定の、初めての抗がん剤投与は、ひとまず順調だった。初回は、副作用の有無や薬剤調整のため、入院での投与となる。5日間に分けて、少しずつ体に入れていく。抗がん剤投与を始めた、その夜からだった。頭が割れるほど痛く、とにかく...
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5: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【抗がん剤開始 初日】朝から、抗がん剤開始の準備のために、看護師や薬剤師が入れ替わり立ち替わり、ベッド脇に来ては説明をしてくれる。人生で何度も経験したいものではないけれど、当然、初めてのことだ。この日は珍しく、少しだけ緊張していた。病棟の担...
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4: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【入院】診察を受けた、あの日。先生の目、眼差し、手の温度――。そんな、あり得ないはずの感覚が、なぜかはっきりと残っていた。それをきっかけに、まるでパチっとスイッチが入ったみたいに、「この人のこと、何か気になる」そう感じるようになっていた。腫...
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3: 地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【既視感】二回目の診察。この日は、今後の治療計画や入院についての説明だった。まだ会って二回目の先生なのに、不思議と緊張はなかった。病名の重みよりも先に、その人の存在そのものに、静かな安心感を覚えていた。フランクでおしゃべりなタイプの医師では...
ツインレイ記録

2:地獄の3丁目へようこそ(混乱期)

【病名告知】耳鼻科から血液内科にまわされた私は状況を飲み込めず、まるで他人事のようだった。それもそのはずだ。アレルギーだと思って行った耳鼻科からわずか3カ月で血液のがんと言われたのだから。自分の番号が呼ばれ診察室に入ると、穏やかで落ち着いた...
ツインレイ記録

1:運命、ここから狂う(序章)

長く暑い夏がおわりかけた 2024 年の秋頃。喉に違和感があり、たんが絡みつくようになった。毎年この季節は花粉症に悩まされていたから、「またアレルギーだろう」そんな軽い気持ちで、私は近所の耳鼻科へ向かった。医師は「では喉の奥を診てみましょう...