24 地獄の3丁目へようこそ(ツインレイ沼)

【メンタルシック?】
何も変わらない日々に、夢と希望を込めてタロットを引き、
「彼の様子」を伺っていた。
でも、変わらない日々に、
期待とは別の違和感が、ふと湧いてきた。
「これ、わたしの勘違い?
もしかして、実は精神的な病気とかじゃないの?」
怖かったけれど、
確かめずにはいられなかった。
市役所に、無料の市民向けメンタルカウンセリングがあることを知った。
その日は、ちょうどカウンセリングの開催日だった。
恐る恐る、番号を押す。
すぐに、カウンセラーが明るく電話に出た。
「あ、あの……ちょっとご相談がありまして……
カウンセラーの方、いらっしゃいますか?」
「はい、このままどうぞ。
私がおうかがいします。臨床心理士の◯◯です」
その優しい女性の声に、思わず涙が出た。
「実は……」
今までの経緯を、ひとつひとつ話した。
勇気を出して、聞いた。
「わたし、精神的に病んでいるのでしょうか?
俗に言う、転移ってやつですか?」
「リカコさん、
あなたのお話は、見えないし、形のないものですよね」
そう前置きしたうえで、彼女は続けた。
「例えばね、
小さな子どもが
『ママを選んで生まれてきたよ』とか、
『お腹の中にいたときの記憶がある』
なんて話、聞いたことあるでしょ?
あれだって、誰も科学的には証明できない。
でも、世の中には、
科学や医学では説明できないこともあると思うの。
だから、リカコさんが感じたその感情を、
私は否定も肯定もできないと思う」
優しく、諭すように話してくれた。
私は、すぐに聞き返した。
「じゃあ先生、
私は精神の病気ではないですか?」
「少なくとも、転移ではないわね。
リカコさんは治療もきちんと継続できているし、
ちゃんと境界線がわかっている。
転移ではないわね」
よかった……。
「それでも気になるなら、
対面のカウンセリングを受けてみてもいいかもしれませんね」
市役所の臨床心理士のアドバイス通り、
すぐに隣町の臨床心理士に予約を入れ、
翌日には、まったく同じ診断を受けて帰ってきた。
頭がおかしくなったんじゃない。
やっぱり、彼と私はツインレイなんだ。
そう思えたことで、
安心と期待は、
ますます大きく膨らんでいった。

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