【シンクロニシティ】
あの手紙を渡してから、
偶然とは言い切れない出来事が、いくつか重なった。
最初は、
特別なことが起きたわけでもないのに、
胸がざわざわして落ち着かなかった。
夜になると、理由もわからないまま涙があふれてきて、
苦しくて、家の外に出た。
空には、綺麗な満月。
ツインレイプロセスに入ってから、
私は月を愛するようになっていた。
月カレンダーを見て生活し、
気分の浮き沈みも、
すべて月のせいにした。
そんな夜だった。
⸻
まず、
家を出たところで、
私は車にはねられた。
救急車に乗せられ、
搬送された先は、
隣町にある、先生の勤務する大学病院だった。
市内にも救急病院は、いくつもある。
それなのに、なぜここなのか。
その時、私はすぐに思った。
――引き寄せられている。
⸻
それだけでは、終わらなかった。
翌週、
今度は家族が交通事故に遭った。
連絡を受け、事故現場へ車を走らせた。
幸い、大事には至らず、
私は一足先に家へ戻った。
その帰り道だった。
私の運転する車の横の歩道を、
先生が歩いていた。
特徴のある歩き方ですぐにわかった。
――あ、先生だ。
勤務先の病院とは、まったく違う場所。
夜に、なぜこんなところを?
車を止めて声をかけるか、迷った。
でも、
「やめておけ」
そんな声が、頭の中で響いた。
……宇宙が、そう囁いたのだと、
当時の私は思った。
⸻
その翌日、
まだ新しい洗濯機が、突然壊れた。
私は、これらすべてに意味を与えた。
先生の病院に搬送されたのは、
「会いたい魂の片割れが、私を呼んでいるから」。
関係のない道路を歩いていたのは、
「私たちは、つながっている」という宇宙からのサイン。
洗濯機が壊れたのは、
「古いものを壊して、新しいものを受け入れる」
――ツインレイのルールのひとつ。
そうやって、
起きた出来事すべてに、
名前と理由をつけていった。
たぶん、私は、
それで幸せだったのだと思う。
私と彼の関係に、
次々とラベルを貼っていった鑑定師たちと、
同じことをしていただけだ。
そうすることで、
この「我慢大会」に、
意味を与えていた。
――今なら、そう思う。
