【サイレント期間とは結局なんだったのか②】
「私と彼は、サイレント中です」
そんな動画や投稿を見て、
「みんな苦しいよね」と、
私は自分で自分を慰めていた。
たくさんのツインレイ専門家やインフルエンサーが、
声を揃えてこう言う。
ツイン男性はシャイで、
心に深い傷を抱えていて、
愛を受け取れない存在なのだと。
ツイン女性は、
その彼にとって、眩しすぎる存在なのだと。
だから――
執着せず、
彼の弱さも、強さも、
すべて受け入れろ、と。
……そもそも。
好きな相手に、執着するなという理論は、
一体どこから来ているのだろう。
好きな相手に執着しない関係なんて、
それ、ただの友達じゃないのか。
好きな相手に、
気持ちを確かめてはいけない理由って、何だ。
そのくせ、
「ツインレイと出会ったら最後。
今世で結ばれなくても、
永遠に切れることはない」
そんなロマンチックな話も、
必ずセットで添えてくる。
どれもこれも、
異論しかなかった。
それでも私は、
このルールを破ったら、ツインレイ失格。
彼とは二度と会えない。
そんな呪いを、
自分自身にかけていた。
涙が止まらない。
呼吸が苦しい。
夜は眠れない。
それでも、我慢。
我慢。
我慢。
どんどん、
自分じゃなくなっていく。
ツインレイとは、
「自分の魂に戻ること」
「自分を愛すること」
……らしい。
「頼んでねーっ!」
ワタシは、
自分のこと、大好きだし、
愛してるっつうの!
余計なお世話だ!
こんなツインレイ、
やめてやる!
何度、怒り狂って、
泣き叫んだかわからない。
気がつけば私は、
ツインレイという、
行き先もわからない船に放り込まれて、
勝手に大海原を航海させられているような感覚だった。
どんなに悪態をついて、
泣き疲れて眠っても、
次の朝には、
また我慢大会が始まっていた。
